病院で働く看護師は、チームに分かれて看護を行っています。
患者への適切な医療行為が提供できるように病院が採用する看護師の役割を決める方式を看護方式と呼びます。
病院によって採用している看護方式はさまざまです。
看護方式は病院の規模や患者の容態に応じて、独自の判断で選択されています。
日本の病院で主流となっている看護方式は、一定の看護を行うチームナーシング、一貫して患者に対応するプライマリーナーシング、日本独自のモジュラーナーシングです。
チームナーシングは、アメリカで開発された看護方式を指し、基準となるレベルの看護を提供します。
1つの病棟に所属する看護師を複数のチームに分け、一定期間チームで患者の対応に当たります。
チームリーダーは輪番制となっており、リーダーとなる看護師がメンバーを指示します。
プライマリーナーシングは、1人の看護師が、1人の患者の入院から退院まで担当する看護方式です。
担当となった看護師は、24時間患者に対して責任を負うことになります。
プライマリーナースが出勤していない場合、他の看護師が看護計画に沿って看護に当たります。
モジューラーナーシングは、日本で開発された看護方式で、チームナーシングとプライマリーナーシングを組み合わせて作られています。
1つの病棟を担当する看護師をいくつかのチームに分配、さらにチームの中で数名のモジュール(構成単位)に分ける方式です。
数名の看護師によるモジュールが、1人の患者を入院から退院まで対応します。
このように看護方式には、さまざまな種類があります。
看護師として働く場合は、それぞれの看護方式の違いを知った上で職場を決めると良いかもしれません。